どうして筋トレは何セットにも分けて行わなければいけないのか?

どうして筋トレは何セットにも分けて行わなければいけないのか?

3セットとか4セットとか、何の意味があるの?

そう疑問に感じたことはないでしょうか。腕立てなり腹筋なりをして、1セットだけで終わらせてはいけないのか?

 

もちろん理由はありますが、その効果はあなたが考えている通りに筋肥大のためです。ただ、何セットもこなさなければいけない理由を知っておいた方がよいでしょう。

 

でなければ「3セット行えば十分ですよ」とだれかに言われてその通りに守り続けたのに「筋肥大しないのだけれど・・・」といった段階が来るかもしれませんし、あるいは「ノルマの3セットは終わった、今日の筋トレは終了!」と効果的な筋トレを行なったわけではないのに、”やった感”だけで満足してしまうかもしれません。

 

そうなるとせっかく時間を割いて筋トレを行ったのに、筋肥大が停滞してしまいがちになります。

 

”他人に言われたセット数”ではなく、”あなたが何セットやらなくてはいけないのか”ということをあなた自身で判断して筋トレを行うために、その理由を知っておいてください。

 

筋肉を隅々まで刺激する

高負荷でトレーニングをしても、1セットで終わってしまっては筋肥大を促すことは難しいです。高負荷だろうが低負荷だろうが、1セットだけでは筋肉の一部分だけしか刺激を与えることができないからです。筋肉を破壊する、ということが出来ていません。

 

筋肉を追い込めていないということは、もちろん筋量アップにはつながりません。

 

ですから、休憩を入れながらも何セットにも分けて運動を繰り返さなければ、筋肉を隅々まで刺激することは不可能です。刺激できれば筋肥大が可能です。

 

ただ、筋肉を肥大させるために刺激しなければいけない筋肉と、その必要がない筋肉があります。

 

大事な速筋線維と、ちょっとばかりどうでもいい遅筋線維

 

私たちの筋肉は、筋線維という数センチにもなる巨大な細胞が束になって構成されています。そして筋線維は大別すると二種類に分別されており、それぞれに特徴の違いがあります。

 

ひとつは速筋線維といいます。

 

この速筋線維は、運動する速度が速く持久力が低い、という特徴があります。瞬発力に優れているのですが体力が無いんですね。また、筋トレによって太くなる筋線維はこの速筋です。速筋を鍛えることで筋肉は大きくなる、と覚えてください。

 

もうひとつは遅筋線維といいます。

 

こちらは速筋とは対照的に、速度は遅いが持久力が高い、という性質を持った筋線維です。スタミナの高さがウリなわけです。この遅筋はトレーニングしても大きく太くなることはありません。鍛えてもカラダの見た目には影響がない、と覚えてください。

 

この速筋と遅筋の割合には個人差もありますし環境の影響もあります。

 

速筋の数はトレーニングによって増やすことはできません。そのためにカラダの筋肉が元々速筋的で”筋肉がつきやすい体質”という人はいるものです。生まれ持っている才能ですね。こればっかりはどんなに羨ましがっても手に入るものではありません。人より少ない努力で大きな筋肉が手に入る方はおられるものです。

 

遅筋は努力で割合を増やすことができます。だれもが遅筋を働かし続けることでカラダが遅筋的になり、持久性が高まります。でも筋肉は増えません。

 

マラソンランナーの方が特に顕著でわかりやすいと思います。彼らは細い(筋量が少ない)、けれどビックリするほどスタミナがあります。持久性を養うトレーニングを重ねることでカラダの性質が大きく遅筋的になり、その結果として筋量は少ないまま(筋肉がつく因果関係がない)、だけど体力があるカラダになります。

 

遅筋を鍛えても筋量アップにはならない。たくましいカラダに近づくために鍛えなくてはいけないのは速筋です。

 

何セットも繰り返すのは速筋を鍛えるため

筋量アップには速筋に負荷をかけて刺激を与えればいいわけですが、

 

「それと何セットも筋トレすることに何の関係があんの?」

 

という疑問を持たれるはずです。

 

実は、筋トレを始めて最初に働きだすのはスタミナのある遅筋線維の方なのです。鍛えたいのは速筋なのに、頑張っちゃうのは遅筋。速筋と遅筋は同時には働いてくれないのです。

 

ですが、繰り返し筋トレ回数をこなすことで使われるのが遅筋から速筋に切り替わります。そうなってからが筋トレの本番です。ただ悲しいことに”遅筋はスタミナに優れている”という性質があるため、なかなか速筋が使われません。まずは遅筋をくたくたにさせる必要があるということです。

 

それが何セットも行う理由です。ちょっとカラダを動かした程度では速筋は働いてくれません。そして速筋を使わないと筋肥大が起きないわけです。

 

ちなみに、高負荷だと少ない回数少ないセット数で、軽い負荷だと回数多くしかも何セットも必要になる、という理由のひとつも速筋と遅筋の関係で説明できます。

 

小さな力では遅筋が優先的に使われやすく、大きな力だと速筋が優先的に使われやすい、というカラダの仕組みがあるのです。些細な負荷にはスタミナのある遅筋が普段は働き、キツイ負荷に対処するための切り札として速筋が控えている、といったイメージです。

 

そのために自宅で行いやすい軽い負荷の筋トレの場合、速筋を引きずり出すために回数もセット数も多くなる必要があります。

 

「家でちまちま筋トレする気なくなってきた・・・」

 

もしかしたらそう考えられたかもしれません。ですが、「家にいたって簡単に筋肉つきますよー」・・・だなんてウソは流石につけません。目的を達成するために必要な時間が多くなりがちなのは事実です、キツイのも事実です。

 

ですが、自宅での筋トレなんて無駄だ!なんてことを言っているわけではありません。自宅であってもちゃんと筋量は増えますし、脂肪は落とせます。

 

意識していただきたいのは、なんとなく筋トレをこなして、なんとなくやった感を感じて、なんとなく満足にしちゃう、そんな意味の無い筋トレにならないように注意してほしいのです。

 

せっかく時間を取ってカラダを動かしたのに、その大事な時間が無駄にならないようにしてほしい。もうちょっとだけ、本当にもうちょっとだけ時間を多くして筋トレをこなせば劇的に効果が上がったかもしれないのに、途中でやめてしまうのはもったいないです。

 

あきらめる、というのは何事においてももったいないです。一度始めたことは何事も継続してこそ、いつか報われる日が来ます。「オレは出来る!」と自分を信じて筋トレに励んでください。

 

だれもが怠惰な自分という側面を持っているものです。それと戦っていくことで人は成長を遂げるのです。

 

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